お知らせ -vol.13- |
2015年11月30日ギャラリーの作品を「初期作品を中心に」から「卓上の世界」に飾り換えをしました。
松本が画いた卓上の静物。特に色彩の対比を考え、彼の意図を最大限に表現できるように展示しました。ゆっくりご鑑賞頂ければ幸いです。
次回の入れ替えは2月を予定しております。
松本孝之絵画館だよりvol.13 (2015年12月発行)
ようこそ松本孝之絵画館のホームページへ。
12月、新年1月にかけての展示のご案内です。
今回は松本孝之の描いた「卓上の世界」です。
玄関を開けると
先ず左手にお迎えするのは 初期作品の「ざくろ」です。 |
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この作品は既に個人蔵となっているのですが、 今回、所有者の方が快く貸し出して頂き 当館での初お披露目となりました。 「おかえりなさい!」 |
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作者のデッサン力、筆での描写力といった基本的な技術を |
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お上がりに頂いて左手の壁にある作品「静物」F10 |
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そして奥側に「卓上」P20 |
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床の間風の空間には「壺」F6 寄り添うように奥様が生けられた花が置かれ ここだけが和風の空間になっています。 |
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こちらは「ざくろ」の後の初期作品の一つです。 ここに見られるマチエール(絵肌)は大鋸屑(おがくず)を 煎って絵の具に混ぜたもので まるで本物の陶器の肌触りのようでもあり この空間は奥様とのコラボ演出となっています。 生花ですから、時折お花が変わるのも楽しみの一つです。 |
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メインルーム入り口横にある「静物」M10 和の白い壺、洋風の背景の模様、 オリエンタルな雰囲気にも感じる作品です。 |
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では、メインルームへ入ってみましょう。 |
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前回は入り口のスペースに展示していた 「テーブル」F6 と「赤い花」P10なのですが、 展示する場所、スペース、隣り合わせにくる作品、 それらによって 同じ作品がこうも違うのかと 感じて頂くのを考えて展示したのですが、 いかがでしょうか? |
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赤い色が主体の作品と黒いカップが主体の作品を交互に並べる事で 双方の色の主体の作品が引き立つように展示をいたしております。 そうすることで小さな作品を広いスペースに展示しても 作品は際立ち 広さに負けてはいません。 |
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緑と赤いエッジ(先が尖って行く部分)になる部分に視線は流れるのですが、
その視線の動きを白いトレーとオレンジ、で調和のとれた視線の流れに留めた 現代アートの構図を持つ作品です。 |
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「黒いカップ」はトレーの部分は下地に緑系、 カップの下地には赤系を置いた上に 黒を重ねて 深みのある黒を作り出しているのですが、 下地の色は補色でもあり、またトレーの上に乗る カップの下地である赤は 前進色でもあるために (ほぼ真っ黒に見えるようなトレーとカップですが、) しっかりとトレーの上に乗ったカップの存在感があるのです。 |
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そういった意味においてはこちらの「コーヒーカップ」は トレーの部分もカップも下地は赤系ですので、 作品の完成度が高いのは「黒いカップ」の方だと いえるのではないでしょうか? タイトルの付け方からもそう伺える作品です。 |
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「赤い花」P10 最初に作者の全作品を目にした時から 印象に残った作品の一つです。 |
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「静物」F50 今年から小作品を展示する機会が増え、 作品を照らす照明の数が足りなくなり その要望に奥様が快く受け入れて下さり 、 照明スポットの数が増えました。 そのために今回大きな作品には今までより 多くのスポット光を当ててみたのですが、 コーディネーターの私も奥様も驚くほど 鮮やかに作品の色が浮かんだのです。 |
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当館のスポット照明は全てLEDを使用していますが、 (それも無理な私の要望だったのですが) その特性がここへきて大きく発揮された感じです。 写真画像ではお伝えできないランプの下のランチョンマットの色は 特に素晴らしい鮮やかさなのでぜひ現物をご覧頂きたいものです。 |
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「宴の後」P50 芥川龍之介の小説「舞踏会」の 情景を思い浮かばせるような作品です。 この作品もLED照明によって鮮やかに 白いテーブルクロスが浮き上がった作品です。 |
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ほぼ同じ構図でサイズが大きな「赤い花」P20 LED照明によって赤の鮮やかさだけでなく 壺の下の緑色も実に鮮やかに浮かび上がりました。 「赤い花」は小さい作品の方も3本ものLEDスポットを当てていますが 通常であればこの大きさには一つもしくは二つしか当てないところです。 |
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ぜひ、これらの作品の鮮やかさをご堪能して下さいませ。 ご来館を心よりお待ちいたしております。 |
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コーディネーターの解説をご要望の方は前もってのご連絡を
当館もしくは館主の奥様にお願いいたします。
喜んでご一緒させて頂きます。
ー 筆:手柴良治 ー